男性型脱毛症にも有効という「プラセンタ療法」とは

先日、第10回日本抗加齢医学会に参会しました。ランチョンセミナーでプラセンタ療法のことを聴きましたので報告します。プラセンタ療法は、ロシアの眼科医Filatovが1933年に創始した方法だそうです。胎盤(プラセンタ)から抽出したエキスの有効成分を、注射、埋め込み、内服などにより治療に用いる療法を「プラセンタ療法」と総称します。新陳代謝を促進、自律神経やホルモンのバランス調整、免疫・抵抗力を高める等、様々な薬理作用を有しています。男性型脱毛症の脱毛部、薄毛部の頭皮に注射すると、発毛が促進されるそうです。プラセンタから抽出された注射薬としては、日本で医療用医薬品として承認されているメルスモン、ラエンネック、韓国で医療用医薬品として承認されているキュラセンが日本では多く使われているようです。
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メルスモン
感染のない健康なヒト胎盤を原料とし、酸で加水分解し、最終滅菌(121℃ 30分間)するなど、感染症に対する安全対策を講じています。多種アミノ酸を含有しています。ホルモン、たんぱく質は含有しておりません。
アンプル(2mL)中
ヒト胎盤繊毛分解物の水溶性物質-----100mg
ベンジルアルコール(無痛化剤)-----0.03mL
通常、1日1回2mLを毎日または隔日に皮下注射する。
【効能又は効果】更年期障害、乳汁分泌不全
ラエンネック(LNC)
正常分娩により排出された新鮮なヒト胎盤をアセトンで脱脂処理した後、ペプシンによる酵素分解、塩酸加水分解処理して調製した注射液である。
通常成人1日1回2mLを皮下又は筋肉内に注射する。症状により1日2〜3回注射することができる。
【効能又は効果】慢性肝疾患における肝機能の改善
JBPキュラセン
特に美容医療に於いて美白等の効果を発揮します。高分子の関連製品ラエンネック(細胞再生効果等)と比べ、分子の大きさが小さいため、肌からの浸透力と即効性が期待でき、抗酸化作用があります。特にイオン導入やメソセラピー等の美容皮膚科治療の差別化におすすめします。
韓国で医療用医薬品として承認されている。
ラエンネックは静脈注射(点滴投与)が可能のようです。メルスモンはベンジルアルコールを含有するため、静脈投与できません。キュラセンは分子量が小さく、注射に際し痛みが少ないそうです。鍼灸治療との相乗効果を期待して、経絡の穴位(ツボ)にプラセンタを注射する穴位注射(ツボ注射)という治療法もあります。
プラセンタ(胎盤)の中に含まれている有効成分
タンパク質、脂質、糖質、ミネラル、ビタミン、アミノ酸、いろいろな酵素、いろいろな細胞増殖因子やサイトカイン
プラセンタの美肌作用
美白(メラニン色素生成抑制)、保湿、細胞の増殖・再生、コラーゲン生成促進、血行促進、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫賦活作用、アミノ酸補給
プラセンタのアンチエイジング
プラセンタは多数の生理活性物質を含有し、全身の器官の機能低下を補う力があります。また、様々な細胞増殖因子を合成すプラセンタは新しい細胞を作って老化した身体を細胞レベルで若返らせます。
プラセンタ注射製剤使用時の注意点
現在、ヒト胎盤原料の医薬品に関してはクロイツフェルト・ヤコブ病、HIV、肝炎ウイルス、リンゴ病等に関する検査(ウイルスに対する核酸増幅検査など)及び安全対策(高温加熱処理など)が行われているものの、未知の病原体の存在を完全に否定する事は不可能なことから「特定生物由来製品」の指定を受ける事となっており、使用する際には医師からのインフォームド・コンセントと使用同意書への署名・捺印が必要となる。さらに、使用者のカルテ保存(最低20年間)や追跡調査などが義務付けられている。ヒト胎盤を使用する際には、HIV、肝炎の感染リスクを考えるべきである。
アレルギー体質であったり、極端に体力が落ちていたりするひとがプラセンタを体内に取りいれたときには、異種蛋白質による一時的な拒絶反応をおこしてしまうこともあります。この場合の拒絶反応は、かゆみや発疹といった症状としてあらわれます。もし、かゆみや発疹といった症状が軽くて、そのままプラセンタの使用を続けるのであれば、プラセンタの量を半分くらいに減らすなどの配慮をしなければなりません。プラセンタへの拒絶反応が重いときには、かならず医師に相談するようにしましょう。
プラセンタの副作用としては他にも、生理のスタートがいつもより早くなってしまう、生理における出血の量が多くなってしまう、便がやわらかめになってしまう、などの症状があります。こういった症状は、プラセンタを繰り返し使っているうちに、もとに戻ることが多いのでそれほど心配することはありません。

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